ふと足の爪を見た時に、内出血を起こして赤くなっていたという経験をした人も多いのではないでしょうか。

また足に強い衝撃を受けた時など、強い痛みを伴いながら赤くなってしまうこともあります。

このような状態を爪下血腫(そうかけっしゅ)といい、一般的に黒爪というくらいなので見た目も痛々しいものなのです。

普通の皮膚と同じで放っておけばそのうち治ると思いがちですが、実はいつまでも治らないので困って病院にかかる人も多い傾向にあります。

そこで今回は足の爪の内出血は病気のせいなのか、また治らない時の治療法や対処法についてご紹介していきます。

足の爪の内出血が治らないのは病気のせい?

病気

足の爪にできた血のような線をずっと内出血だと思い込んでいる人は多いですが、実は思わぬ病気が潜んでいることもあります。

発見や治療開始が遅れると命に関わることもある病気も含まれるため、少しでも違和感があったらすぐに検査を受けましょう。

具体的にどのような病気が考えられるのか、2種類から見ていきましょう。

慢性副腎皮質機能低下症

ハートと心拍

副腎皮質ホルモンのコルチゾールの分泌量が低下して、免疫系などに異常が出る病気で「アジソン病」といいます。

副腎の機能が90%以上失われている状態ですが、低血圧や低血糖が起こって大変危険な状態になるのです。

爪に線のように色が出ることがあり、内側で出血しているような見た目になります。

何重もの層になって色が黒くなることもあり、見た目はわかりやすいので発見はしやすいでしょう。

皮膚ガンの悪性黒色腫・メラノーマ

悪性ガン

皮膚に出来るガンで数あるガンの中でも悪性度が極めて高いのが悪性黒色腫、メラノーマです。

最初は手や足の爪に内出血のように発生し、次第に色が濃くなって全体的に黒くなっていきます。

メラノーマは早期発見、早期治療が命を繋ぐといっても過言ではないので注意して経過観察をしましょう。

少しでも大きくなったり色が濃くなったりした時は、必ず早めに病院に行ってくださいね。

足の爪の内出血が治らない時は何科を受診?

受診

お腹が痛い、頭が痛いから内科を受診するというように明確な症状ではないのが足の爪の内出血の特徴です。

骨に異常があるわけでもなさそうなので整形外科は違うし…など、迷っている人も多いようですね。

爪は硬いので違うものだと勘違いされがちですが、実は皮膚の一部なんです。

そのため足の爪に内出血が起きて治らない場合は、皮膚科を受診しましょう。

メラノーマの早期発見も皮膚科でおこなうことができるため、まずは皮膚科へ駆け込むことが大切なんですね。

しかしアジソン病だけは他にも症状が現れやすく、違いが顕著なため内科を受診すると良いです。

純粋に爪の痛みだけであれば、皮膚科が専門医になります。

足の爪の内出血が治らない時の治療法

治療法

足の爪の内出血が治らない時は、症状によって治療した方が良い場合もあります。

治療した方が良いのは、血腫がひどくて痛みが強い時です。

夜も眠れぬ痛さなのですが、これは血腫ができている部分で炎症が起きているせいなんですね。

もし我慢ができないくらいの痛みに襲われていたら、とにかく溜まっている血を抜いて圧を抜くようにしましょう。

自身で行う場合はかならず細菌感染を予防するために消毒をして、慎重におこないます。

やり方はクリップの針の先をライターなどで高温に熱して、血腫の上から押し当てるように爪に穴を開けるのです。

この時力を入れすぎると、爪だけでなく指を傷つけるので注意しましょう。

穴から血が出てきたら消毒してガーゼで抑えながら止血し、テープをきつめに巻いて圧迫して固定します。

かなり怖いやり方ですが、もしどうしても自分でできない場合には病院でやってもらいましょう。

足の爪の内出血を予防するための対処法とは?

対処法

足の爪の内出血が治らないときにひどい痛みが襲ってこないようにするためにも、早めに対処して予防するのが重要になってきます。

実際に内出血が起こってしまうと痛みがひどくなって夜も眠れない状態になってしまい、QOLを著しく低下させてしまう原因にもなります。

そこで日常生活で取り入れることのできる4つの対処法を見ていきましょう。

足に合ったサイズの靴を履く

靴

意外と自分に合ったぴったりのサイズの靴を履いている人は少ないので、まずは自分の足のサイズを把握するようにしましょう。

小さすぎると親指が靴の先に当たってしまい、痛みが出やすくなります。

また大きすぎても靴の中にズレが起こりやすくなり、つま先が当たる可能性が高くなるのです。

足の幅や長さに合った靴を身につけることで、つま先が靴に当たる回数をかなり減らしてくれます。

その結果、痛んで赤黒くなるのを防げるのです。

爪が伸びないようこまめに切る

爪切り

爪が伸びていると怪我のリスクが高くなりますが、その影響で内出血も起こしやすくなります。

手の方ばかり切ってつい忘れてしまいやすいので、週に1〜2回は切ってつま先への負担を軽減しましょう。

つめ切りを定期的におこなうと、状態をチェックしやすくなって少しの異変に気付きやすくなります。

五本指ソックスを履いておく

靴の中で指同士がこすれあい、変色してしまうことも多くあります。

指が重なりやすい人や外反母趾の人などは指同士がこすれあいやすく、リスクが高いと言えるでしょう。

そんな時に五本指ソックスを履くと、指同士がこすれあうのを防げて摩擦が起きなくなります

その分怪我の確率も下がるので、痛みが出るのを防ぐことができるのです。

五本指ソックスは汗も吸収してくれるので、汗で滑りやすくなって靴が当たるのも防いでくれます。

意外と履きなれると着用しやすいので、汗をかきやすい人や運動を良くする人にはおすすめです。

靴の紐をしっかり結んで歩く

靴紐

靴の紐は単なる飾りだと思っている人も多いのですが、実は歩きやすさつま先を守るために重要なものなのです。

靴の紐をしっかり結んでおけばきちんと固定されるので、靴を履いて動いた時につま先が靴に当たることが少なくなります。

靴紐が緩んでいると、本来固定されるべきところが固定されていないので痛みがなかなか治らないといった不具合が出てくるのです。

どうしても痛みが治らない、赤みが引かないという場合は靴紐がきちんと結べていない人が多いんですね。

靴紐をきちんと結ぶだけで痛みが軽減したり、治りが早くなることも実際にあるのです。

今一度、靴を履いた時の靴紐の結び具合をチェックしてみてください。

まとめ

ハートのシャボン玉

足の爪の内出血は病気のせいなのか、また治らない時の治療法や対処法についてご紹介してきました。

副腎ホルモンが正常に働かないアジソン病や悪性度の高い皮膚ガンなど、実は病気が潜んでいることもあります。

症状が出てきたなと思ったら、まずは皮膚科を受診して治療をしていきましょう。

早期に適切な治療を行うことで、少しでも早く治すことが可能になります。

また日常生活の中にもリスクはたくさんあるので、予防方法をこなしていきたいですね。

特に靴に関しては自分にぴったり合ったもの、そして靴紐の結び方にも注意が必要です。

靴にフィットさせるようなイメージで履いて、つま先に負担をかけないのが基本です。

ちょっとしたことで予防が出来るので、少しずつ取り入れていって、痛みや腫れを予防していきましょう。