魚の目は歩いたり立ったり、日常生活を送る上で支障が出る可能性があります。

正式名称を「鶏眼」といい、その名前の通り鶏の眼のように小さい芯が真ん中にできるのが特徴です。

芯の周りを取り囲むように、角質が硬くなっていくのですね。

では具体的な症状は、どのような種類があるのでしょうか。

そこで今回は魚の目の症状の特徴と、タコとの違いとリスクの高いタイプの人についてご紹介していきます。

魚の目の症状には3種類の特徴がある!

3種類の特徴

足を触ると一部が硬くなっている、あるいは歩いた時などに痛みが出るといった場合には魚の目ができている可能性があります。

しかし実は魚の目の症状は3種類に分けることができ、それぞれ痛みの度合いやできる場所などが異なるのです。

では3種類の特徴やできやすい場所などについて、詳しく見ていきましょう。

激痛を伴いやすい硬性鶏眼

女性の足

最も一般的なタイプであり、多くの人がかかったことのある状態です。

「硬性」というくらいなので、皮膚の角質がかなり硬くなってしまうという特徴があります。

皮膚が硬くなって真ん中に芯があり、ひどくなると芯が神経の通っている真皮層まで深く入り込んでしまうのです。

芯が神経まで及ぶと、歩いた時に激痛が走ったりまともに歩けなくなったりします。

患者の多い典型的なタイプこそが、再発もしやすく一番厄介な状態なんですね。

硬性鶏眼はどこにでもできる可能性があるので、皮膚が硬くなってきたら注意して経過を見ましょう。

足の指にできやすい軟性鶏眼

足の指

足の指や指の間など、比較的湿りやすい部位にできるのが軟性鶏眼です。

その名前の通り角質が硬くならずに柔らかいというのが特徴で、サイズの合っていない小さい靴を履くとなりやすくなります。

角質が硬くなっていなくても芯は存在し、硬性鶏眼と同じく芯が神経まで達すると痛みを感じやすくなるでしょう。

足の指の間ということで、できてしまうと靴を履いて歩くたびに痛みが出ます。

早めに発見して治療できれば、ひどくならないので自分の足の指について少し気にかけてあげると良いですね。

かかとの小さい粒状鶏眼

かかと

おもにかかとなどにできやすく、皮膚の角質が硬くなっている範囲がかなり小さいのが粒状鶏眼です。

見た目は真ん中の芯のみで、目立ちませんがしっかり存在しています。

つい放っておきがちですが、かかとにできてひどくなると痛みが辛いので注意しましょう。

定期的に足を押しながら触ってみることで、早めに粒状鶏眼に気がつけます。

放置はしないようにして、早めに皮膚科医に相談してくださいね。

魚の目の症状が出やすいハイリスクなタイプ

症状

魚の目には主に3種類の症状の特徴がありましたが、特になりやすいリスクの高い人がいます。

リスクの高いタイプに当てはまる場合は、他の人に比べて気をつけていく必要があるのです。

ひどくなると患部を切除しなければならないので、普段から負担が大きくならないよう注意しなければなりません。

日常生活の中での癖やもともと足が変形している人などが当てはまるので、詳しく見ていきましょう。

ヒールの高い靴を履く女性

ヒール

ヒールの高い靴を履く女性は足の裏の真ん中あたりにできやすく、歩くたびに刺激が一箇所に集中しやすいのが原因です。

また小指の横もヒールが高い靴を履くと圧迫されやすいので、女性に多く見られます。

小指の横にできると痛みが出やすいので、痛みが出ないようにつま先が広くなった靴やヒールの低い靴に替えると良いでしょう。

つま先や足裏に負担のかかりにくい靴を選ぶのが、改善するにはおすすめです。

ヒールの高い靴が仕事で必要な場合は、通勤時はスニーカーを履くなど工夫していくと良いですね。

外反母趾と診断を受けた人

外反母趾

親指側の指の付け根が出っ張って変形してしまう外反母趾は、ハイリスクなタイプのひとつです。

もともと外反母趾自体がつま先の狭くなった靴などが原因で起こりやすいので、外反母趾を予防することが魚の目を防ぐことにつながります。

親指の付け根にできた場合も痛みが出やすいので、普段から靴の形や大きさに注意して選びましょう

また同時に小指の付け根にもできやすく、ひどい時には親指と小指両側で痛みを感じることもあります。

そうなると歩くたびに痛んで日常生活に支障が出るので、症状が出ないように注意しましょう。

かかとの角質が硬くなった人

かかとの角質

年齢を重ねていたり良く歩いて刺激が加わったりすると、かかとの角質が硬くなってしまいます。

かかとの角質が硬くなると同時に厚くなり、魚の目ができやすい状態になるのです。

かかとの角質が硬くなるとひび割れを起こしやすくなりますが、触ると芯ができていて痛みを感じることも珍しくありません。

年齢とともにかかとが硬くなってきたと感じたら、こまめに保湿をしたりかかとヤスリでこするなど改善に向けて対策をしましょう。

かかとに痛みがある場合は、クッションなどをして衝撃が加わらないようにやり方を工夫すると良いですね。

小さいサイズの靴を履く人

靴

適正よりもサイズの小さい靴を長く履いている人は、足の一部にかかる負担が大きいのが特徴です。

また足などに直接刺激が加わらなくても、指同士が圧迫されてしまうこともあります。

親指の付け根や小指の横、そして指の間にできやすい傾向があるのです。

小さいサイズの靴は主につま先あたりに刺激が加わりやすく、痛みを伴う硬性鶏眼ができやすくなります。

靴のサイズは大人でも変動することがあるので、長く同じサイズを履き続けるのではなく3ヶ月に一度は靴屋さんで測定してもらうのがおすすめです。

魚の目とよく似た症状はどんなものがある?

似た症状

一見して魚の目だと思っていても、実は同じような状態でも別の症状である場合もあります。

よく間違われるのが「タコ」と「イボ」で、特にイボはウイルス性の場合があるので注意が必要です。

基本は皮膚科の受診が必要ですが、自身で違いを把握しておくことで感染を防ぐことができます。

それでは似たようなたことウイルス性のイボについて、詳しく見ていきましょう。

タコとの症状の違いとは?

魚の目とよく似た症状のひとつに「タコ」と呼ばれるものがあります。

タコも同じように皮膚の角質が厚くなって硬さを増してしまう状態ですが、決定的に違うのが「芯があるかどうか」という点です。

タコは角質が硬くなるものの、芯がないので痛みが出ないのが特徴です。

皮膚が硬くなっているところを押したり触ったりして、痛みがなければたこができているということになります。

真ん中の部分に芯があり、そこを中心に痛みがあるなら魚の目ということですね。

ウイルス性のイボとの違い

厄介な感染力を持つイボも、一見すると違いがわからない場合もあります。

ミルメシアなどのウイルス性イボは、足以外にも感染して広がってしまうこともあるのです。

ウイルス性イボの場合は早めに皮膚科医に相談して、適切な治療を受けることが大切なのです。

自身で「足にできたから魚の目だ」と決めつけずに、きちんと対処できるようにしておきたいですね。

まとめ

魚の目の症状の特徴と、タコとの違いとリスクの高いタイプの人についてご紹介してきました。

正式名称を「鶏眼」といい、主に3種類に分かれてそれぞれ特徴が違います。

ヒールを履く女性や外反母趾の人、そして靴のサイズが合っていないなどリスクの高い人はたくさんいます。

タコは角質が硬く厚くなっているだけなので、特に痛みも出ず問題はありません。

しかしウイルス性イボの場合は感染力があるので、注意が必要です。

まずは気になったら皮膚科に行って、最適な治療を受けるのが先決ですね。