足の指や関節が変形して、痛みや違和感が出てしまう外反母趾。
見た目としては足の親指が「く」の字に曲がり、人差し指の方を向いてしまうので親指の付け根が出っ張って見えます。
この出っ張った部分が靴などに当たり、痛みを伴ってしまう症状なのです。
しかしこの外反母趾、どのようなことが原因で症状が出てしまうのでしょうか。
そこで今回は外反母趾を引き起こす原因となる日常生活での行動と、その対処法についてご紹介します。
外反母趾の原因となる3つの行動とその対処法
外反母趾の原因として一番に思いつくのは高いヒールを履くことですよね。
しかし実は、それ以外にも外反母趾を引き起こす原因があるのです。
それでは外反母趾の原因となる日常生活での行動と対処法を、主に3つ見ていきましょう。
歩き方がおかしい
通常足に負担がかかりにくい歩き方は、まずかかとや足全体を着地させます。
しかしつま先に重心をかけるような歩き方をすると、外反母趾の原因となるのです。
着地した時に親指に強い重力がかかることで、強い負担がかかってしまうんですね。
この外反母趾の原因の対処法は、かかとから足全体を地面につけて歩く正しい歩き方をすることです。
また歩くときにクセで内股気味になっていないか、実際に鏡を見ながらチェックしてみましょう。
内股気味の人はどうしても足の指の中でも親指に負担がかかるので、外反母趾になりやすいのです。
美しい歩き方は外反母趾を予防するだけではなく、体全体のバランスを整えてくれます。
そのため結果的に、全身の健康に役立つことになるのですね。
フィットしない靴を履いている
外反母趾の原因になる靴の種類はヒールだけだと勘違いしがちですが、実はどんな靴でも起こる可能性があるのです。
まずどんな靴でも安全に着用するには、自分の足の形にきちんとフィットしていることが大前提になります。
無理に足の先っぽを圧迫するような靴を履いたり、サイズが小さい靴を無理に履いたりしていると外反母趾の原因になるのです。
合わない靴を履いていると、自然と歩き方も不自然になって足の指だけでなく膝などにも負担がかかります。
自分はヒールを履かないから外反母趾にはならないと思っていても、実は合わない運動靴で知らない間に症状が出ていることもあるんですね。
この外反母趾の原因への対処法は自分の正しい足のサイズを知ること、そして正しいサイズの靴を選ぶことです。
一度は靴の専門店に行って、足のサイズを測ってもらいながら店員さんに靴を選んでもらうと良いかもしれませんね。
足の筋力が弱まっている
昔に比べて、現代人の足の筋力は少しずつ低下しています。
運動不足が一番の原因ですが、実は足の筋力が弱くなることでも外反母趾を引き起こすのです。
赤ちゃんを観察すると、足の指を器用に広げたり丸めたりして物をつかもうとするんですね。
しかしこの動作は、大人になるにつれ必要がなくなってくるので足の動きが退化していきます。
こうして足の指を広げるために使っていた筋肉が衰えて、足の指の角度を支えきれなくなってしまうのです。
足の筋力をアップさせるには普段から足の指を広げる動作をしたり、親指を元の位置に引っ張ったりする動きを取り入れましょう。
比較的軽度の外反母趾であれば、この動作を1日3セットくらい繰り返せば徐々に改善していくことがあります。
外反母趾を放っておくと全身に症状が出る原因に!
外反母趾の原因となる行動をしていることを知らないまま放っておくと、実は症状は足の指以外にも及んでしまうのです。
足の指に痛みが出てくると、どうしても無意識に痛みのある部分をかばって歩き方が不自然になります。
そうなると膝に負担がかかったり、体が歪んでしまったり全身に影響が出ることもあるのです。
また痛みから眠りにくくなると自律神経系に悪影響を与えることもあり、全身の痛みの他に精神的にも辛い症状が出ることがあります。
そのため症状が全身に及ぶ前に外反母趾の原因を特定して、何かしらの対策をしていく必要があるのです。
外反母趾は女性の方が多いってホント?
外反母趾は男女比でいうと、どちらの方が多いのでしょうか。
それは外反母趾の原因に足に合わない靴やヒールがあることから、女性の方が男性の10倍症状が出やすいのです。
軽度の外反母趾もカウントすると、40〜50代以降の女性の約半数に症状が出ているともいわれているんですね。
一般的に男性に比べて女性の方が足の筋力が少なく、足の指が変形しやすい状態なのです。
また男性は履かないものであるヒールやストッキングなど、足の先を固定して負担をかけるものが多いことも原因として考えられます。
女性はおしゃれのためなら多少は我慢が必要などといわれますが、それが外反母趾のリスクを高めているということを頭の隅に入れておきたいですね。
ハイヒールを履いた日はよく足を揉みほぐしたり、次の日は歩きやすい運動靴に変えるなど工夫していきましょう。
外反母趾の症状が出たら病院に行こう
外反母趾の原因が日常生活におけるささいな行動であるため、痛みが出てもなかなか病院に行かない人が多いのも事実です。
しかし外反母趾を放っておくと痛みが激しくなったり全身に影響が及んだりするので、まずは専門医に診てもらうのが一番なんですね。
軽いうちならコルセットで親指の位置を元に戻すような治療がおこなわれますが、ひどくなると手術が必要になります。
痛みが激しい、骨の変形がひどい場合には手術がおこなわれますが、手術自体は1時間程度でおわるものです。
手術の次の日から歩くことはできますが、普通に靴を履いて生活できるようになるまでは2ヶ月程度かかります。
日常生活に支障をきたさないためにも外反母趾の症状が出たら早めに病院に行き、原因を突き止めたり治療を開始するようにしましょう。
外反母趾の原因まとめ
外反母趾を引き起こす原因となる日常生活での行動と、その対処方法についてご紹介してきました。
外反母趾は歩き方や合わない靴、そして筋力の低下という日常生活と密接した原因が隠されています。
またヒールなどを履く機会が多い女性の方が男性の10倍も多く外反母趾になりやすく、実際に悩んでいる人も多いのです。
外反母趾はひどくなると痛みが激しくなったり歩行に支障が出たりするだけでなく、全身にも悪影響が及びます。
そうならないように早めに病院へ行き、手術になる前に治療を開始していきましょう。
外反母趾では土踏まずの横アーチが崩れていることが多いので、自分の足を確認してみるもの良いかもしれません。
まずは外反母趾の原因となる行動に気をつけ、意識することが大切ですね。